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あなたはあなた、わたしはわたし──『嫌われる勇気』を読んで

 自己啓発
この言葉を聞くだけで鳥肌が立つくらい苦手な方もいるだろうけれど、この本はきっとそんな人にも電撃が走るぐらいの劇薬なのではなかろうか。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

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歴史の影にひっそりと隠れていたアドラーさんが、ここ最近、急激に日本でプッシュされております。

7つの習慣-成功には原則があった!

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  • 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
  • 出版社/メーカー: キングベアー出版
  • 発売日: 1996/12
  • メディア: 単行本
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すべての自己啓発の源流はアドラーさんだというから驚き。
でも、その思想を読めば、そのすごさに圧倒されます。

 

『嫌われる勇気』は、そのアドラーの思想を、哲人と青年の会話を通して、わかりやすく教えてくれる作品です。小説みたいにスラスラ読めます。
というか、一種の対話小説です。

さて、そんなこの本の中で私が特にビビッと来たのは、この3つ。

  • 「原因論」ではなく「目的論」
  • 悪行も自分にとっての「善」になる

では、ちらりとその詳細をば。

1.「原因論」ではなく「目的論」

例えば、ひきこもりの例が作中ではあげられているのですが、大抵の人は、なぜひきこもりなのか、それは学校でいじめられたからだ、と過去の出来事が現在の不幸な状況を生み出していると考えます。
これが、原因論です。
それに対して、アドラーは、ひきこもりになっているのは、その人が外に出ないという目的を無意識にもっているからだ、と考えます。
これが、目的論の考え方。
ひきこもりの例でいうと、外に出て恥をかきたくない、だからひきこもる。ひきこもりは外に出ないための手段なのです。

【原因と結果】で物事を考えるのを普通にしていたので、目から鱗。
【目的と手段】なのですね。

そう考えると、やる気が出ない理由とか、早起きしたいのに早寝できない理由も朧気ながら見えてきました。
要するに、やりたいと思ってることが、やりたくないという欲求に負けている。
やりたくないを自覚してそれを乗り越えれば、もっとやりたいことに近づける気がします。

2.悪行も自分にとっての「善」になる

さっきのひきこもりの例なのですが、ひきこもりは良くないことです。ですが、外に出たくない人によっては、ていの良い外に出ない理由になるのです。
一般常識では、よくないことも、本人にとってはよいことになってしまうのです。

これ、自覚があるのとないのとでは偉い違いですね。
人間、自分には甘い。

3.「課題の分離」

これは、他人の領域には踏み込めないということ。
私が「何をするか」は、私の領域だけれど、それを見た他人が「どう思うか」は他人の領域で、私にはどうしようもできないのです。

自分のことを嫌っている人がいる。
嫌われている理由を聞いて直すことはできるけれど、それで相手に好かれるかは相手の問題なので、こちらにはどうすることもできないのです。
作中で何度も使われた例ですが、馬を水飲み場まで連れてくることはできるけれど、水を飲むかは馬の気持ち次第なのです。

他人の領域にまで心を砕いてもしょうがない、と少し心が楽になりました。
つまり、嫌われるのは相手の領域なので、嫌われてもしょうがない。嫌われても私はこうしたい。そんな勇気を持つのが大事なのです。

 

そんな感じで、1回読み終わったところで色々まとまってません(汗)
とにかくすごい思想でした。アドラー心理学

また再読したら、もう少しきっちりまとめようかと思います。